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体験に来ても入会が決まらない。直すのは当日ではなく、その前後です
SNSの更新を増やす前に、見直したほうが早い場所があります。体験の前に何を伝えておくか、当日どこで見立てを話すか、終わったあと何を送るか。順に見ていきます。
公開 2026年7月27日最終更新 2026年7月27日著者 HATOP編集部
この記事の結論
体験から入会につながらないとき、原因が当日の話し方にあることは、実はあまりありません。たいていは、教室名で調べても何も出てこないか、体験の最後に見立てを伝えていないか、終わったあとの連絡が遅いかのどれかです。いずれも、順番に直していけます。
SNSを更新しても問い合わせが来ないのは、なぜですか?
SNSは、すでに教室を知っている人が思い出すための場所です。まだ知らない人が調べに来る場所ではありません。投稿を増やすより、教室名で検索したときに何か出てくる状態を作るほうが先に効きます。
保護者が習い事を決めるまでには、名前を知る、調べる、申し込む、という段階があります。SNSの投稿が届くのは、このうち最初の段階までです。
| 段階 | 保護者がしていること | 教室に要るもの | 抜けやすいところ |
|---|---|---|---|
| 名前を知る | 友だちに聞く。チラシを見かける | 口コミ、チラシ、SNS | ここは足りている教室が多い |
| 調べる | 教室名で検索する。曜日と月謝を確かめる | 検索して出てくるページ、今週の予定、月謝 | 調べても何も出てこない。出てきても去年のまま |
| 申し込む | 体験を申し込んで、返事を待つ | 申し込みの入口、当日までの案内 | 電話しかなく、指導中は出られない |
問い合わせが来ないという話を聞くと、抜けているのはたいてい真ん中です。名前は聞いたけれど、調べたら何も出てこなかった。出てきたのが去年の案内だった。そこで検討が終わっています。ここが空いたまま投稿だけ増やしても、見た人に行き先がありません。
更新が続かないなら、止めていいものと分ける
手が止まるのは、全部を同じように更新しようとするからだと思います。次の2つに分けてしまえば、片方だけ守れば済みます。
- 止めてはいけないのは、今週の予定と、休講や振替の連絡です。ここが古いままだと、教室が今も開いているのかどうかさえ伝わりません。
- 止まっても困らないのは、写真つきの投稿や教室の日記です。月に2回も出せば十分だと思います。
大手の教室との違いは、どう言葉にすればいいですか?
強みは、設備や指導歴を並べても伝わりません。どんな子が来て、どう変わって、なぜそれが起きるのか。この流れが見えたとき、月謝の安さでは比べられなくなります。
アットホームな教室です、丁寧に指導します。こう書いてある教室は、いくらでもあります。読むほうは違いが分からないので、結局は月謝と通いやすさで選ぶことになります。比べられたくないなら、書き方のほうを変えるしかありません。
まず、材料を4つの角度から出す
どんな子が通っていますか
年齢や性別ではなく、状態で書きます。大きな声を出すのが苦手な子、授業についていけなくなった子、といった書き方です。
その子は、来たばかりのころどんな様子でしたか
いま通っている生徒が入会した日のことを、3人ぶん思い出してみてください。だいたい共通点が出てきます。
半年後、何が変わりましたか
上手になった、では足りません。前はできなかったことを1つだけ挙げます。
なぜ、それが起きるのですか
自分の経歴ではなく、教室のやり方で答えます。1クラスは4人まで、毎回5分は自分で考える時間を取る。そういうことです。
出てきた材料を、一文にまとめる
◯◯な子が、△△できるようになる教室です。
□□なので、それが起きます。
| よくある書き方 | 直したあとの書き方 |
|---|---|
| アットホームなピアノ教室です | 人前で弾くのが怖い子が、発表会で最後まで弾ける教室です。1年かけて、少人数の前で弾く回数を増やしていきます。 |
| 丁寧に指導する学習塾です | 授業についていけなくなった中学生が、自分で問題集を進められるようになる塾です。毎回、解き方を自分の言葉で説明してもらいます。 |
| 礼儀を大切にする空手道場です | 返事のできなかった子が、大きな声で挨拶するようになる道場です。稽古の最初と最後に、必ず一人ずつ声を出します。 |
この一文は、ページの先頭でも、チラシでも、体験の説明でも、同じ言葉のまま使ってください。場所ごとに言い換えると、そのぶん薄まります。
体験の前に、何を伝えておけばいいですか?
申し込みが少ない教室ほど、書いていないことが多いです。日時、持ち物、費用、保護者の見学、当日の流れ。この5つを先に出しておくだけで、迷っている人が動きます。
体験の前に書いておきたい5つ
- いつやっているか。曜日と時間、そして今週あるかどうかまで分かること
- 何を持っていくか。動きやすい服と飲み物など、家にあるもので足りるかどうか
- いくらかかるか。体験そのものの費用と、入会した場合の月謝や入会金
- 保護者は見ていられるか。見学する場所があるか、途中で抜けてもいいか
- 当日は何をするか。時間の流れと、最後に説明の時間があるかどうか
聞かれてから答えればいい、と思いがちですが、聞くこと自体が面倒で申し込みをやめる人がいます。最初の連絡に勇気がいる保護者ほど、そうなります。
申し込みの入口は、1つに決める
電話番号しか載っていないと、指導中の電話には出られません。出られなかった1件は、たいてい戻ってきません。ページから申し込める形にして、電話はその次に置くのが現実的だと思います。
| 申し込みの入口 | 良いところ | 困るところ |
|---|---|---|
| 電話 | その場で話せるので、不安がすぐ消える | 指導中は出られない。夜や休日にかかってくる |
| メール | 内容が文字で残る | アドレスを間違えられる。迷惑メールに紛れる |
| ページからの申し込み | 時間に関係なく受けられて、内容がそのまま残る | 返事は自分で送ることになる |
体験の日は、何を話せば「検討します」で終わらなくなりますか?
体験でいちばん効くのは、最後の5分です。今日できたこと、つまずいたところ、3か月後の見通し。帰る前にこの3つを言葉にしておくと、家でも話が続きます。
「検討します」は、断り文句とはかぎりません。家に帰ってから何と説明すればいいのか分からない、というだけのこともあります。そもそも決めるのが、その場にいなかった家族だったりもします。
最初の5分
保護者に、今日いちばん気になっていることを1つ聞きます。「心配なことはありますか」より、「今日はどんなところを見ていかれますか」のほうが答えやすいようです。
レッスン中
できたことを、その場で声に出します。あとでまとめて褒めるより、本人にも保護者にも残ります。
最後の5分
見立てを話します。体験でいちばん大事な時間なので、片づけをしながらの立ち話で済ませないでください。
今日できたのは◯◯です。はじめてでここまでできる子は、そう多くありません。
つまずいたのは△△でした。これは□週間くらいで慣れる子が多いところです。
このまま続けると、3か月後には☆☆ができるようになると思います。
効くのは3つ目です。保護者は、通わせたあとの姿を思い描けないまま帰ることが多いからです。
決めさせない代わりに、次の日を決める
入会するかどうかを聞く代わりに、次に会う日を決めておきます。「来週の火曜も同じ時間にやっています。もう一度来てから決めていただいても大丈夫です」と言えば、断られないまま次の接点が残ります。
体験のあとは、いつ、何を送ればいいですか?
3日以内に1回送れば十分です。中身は勧誘にせず、その日の記録として書きます。追いかける回数を増やしても、入会は増えません。
| いつ | 送るもの | 書かないこと |
|---|---|---|
| 体験の翌日 | 来てくれたお礼と、その日できたこと1つ | 入会の案内を長々と書くこと |
| 1週間後 | 返事がないときだけ1回。締め切りではなく、次の開催日を伝える | 何度も催促すること |
| それ以降 | 送らない。お知らせのページを見てもらう形にする | 個別に追いかけること |
昨日は体験に来ていただき、ありがとうございました。
◯◯さんは、はじめてなのに最後まで自分で数えられていました。
次のクラスは△月△日(火)の17時からです。もう一度体験してから決めていただいても大丈夫です。
入会の手続きは5分ほどで終わります。分からないことがあれば、このメールにそのまま返信してください。
先日はありがとうございました。その後、いかがでしょうか。
今月は△日と□日にクラスがあります。都合の合うときに、また見に来てください。
今回は合わないと感じられた場合も、遠慮なくお知らせください。
最後の一行があると、断りの返事が返ってくるようになります。返事さえ来れば理由が分かり、次の体験で直せます。
結局、何から手をつければいいですか?
2週間あれば、調べる先を作る、強みを一文にする、体験前の5つを書く、体験後の文を用意する、までは進みます。効くのは最初の1つです。
| 日数 | やること | 終わったと言える目安 |
|---|---|---|
| 1日目から3日目 | 教室名で検索して出てくるページを作り、今週の予定を載せる | 自分のスマホで教室名を検索して、そのページが出てくる |
| 4日目から7日目 | 強みを一文にして、ページのいちばん上に置く | その一文が、近所の他の教室に置き換えられない |
| 8日目から10日目 | 体験の前に伝える5つを書き、申し込みの入口をページに作る | 電話番号を知らない人でも申し込める |
| 11日目から14日目 | 体験のあとに送る文を作って、保存しておく | 次の体験が終わって5分以内に送れる |
よくある質問
- 体験レッスンは無料と有料のどちらがいいですか?
- どちらでも入会は決まります。無料にすれば申し込みは増えますが、当日に現れない人も増えます。有料にするなら、入会したときに初月の月謝から差し引くと決めておくと、申し込みにくさがかなり減ります。
- 体験のあと、どのくらい連絡するとしつこくなりますか?
- 翌日に1回、1週間後に1回までが目安です。それ以上は断りにくくさせるだけで、入会にはつながりません。3回目からは、お知らせのページを見てもらう形に切り替えます。
- SNSには何を投稿すればいいですか?
- 練習の様子と、教室の予定くらいでちょうどいいと思います。毎日投稿する必要はありません。ただし、見た人が次に行く先、つまり教室の予定表のページだけは、必ず一緒に載せてください。
- 体験の申し込みを受けるのに、予約システムは必要ですか?
- 曜日と時間が決まっている月謝制の教室なら、必ずしも必要ありません。予約システムは空き枠を売るための仕組みなので、教室側に枠を用意する作業が増えます。すでに予定表があるなら、そこに出ている回から選んで申し込める形のほうが手間は少なくて済みます。
- ホームページは作ったほうがいいですか?
- 教室名で検索して出てくるページが1つあれば十分です。凝った作りにするより、今週の予定が最新であることのほうがよほど効きます。写真やロゴは、あとから足しても間に合います。
この記事を書いた人
HATOP編集部
月謝制の個人教室のための予定表サービス「HATOP」運営
空手道場、ピアノ教室、スイミング、学習塾など、先生が一人で切り盛りしている教室のための予定表サービスを作っています。ここに書いているのは、その設計のなかで整理してきた教室運営の型です。
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